骨董品買取や古美術買取の代表ともいえる「陶磁器」。陶磁器とは、陶器と磁器の総称です。陶器と磁器は製造方法や原料が異なるため、性質にも違いがあります。
まず、陶器は陶土を練って形を作り、乾燥させてから2度焼きます。2度目の焼成では釉薬(ゆうやく)をかけるため、陶器の表面はガラスのような薄い膜ができ、素焼きよりも滑らかな触り心地に仕上がるのが特徴です。陶土から作るため、陶器は「土もの」に分類されています。ただし、目には見えない無数の穴が開いていてやや吸水性があるため、取り扱いには注意する必要があります。
一方、磁器は細かく砕いた陶石に粘土やガラス質の石を加えて成形し、高温で焼いたものです。陶石や長石、珪石(けいせき)などの石からできているため、吸水性は低く、丈夫で割れにくいのが特徴的。このように、素材のほとんどが石であるため、土ものではなく「石もの」と呼ばれています。
陶磁器には茶碗や花瓶、皿などさまざまなものがありますが、信楽焼や備前焼、丹波焼、美濃焼といった伝統あるものとノーブランドのものに分けられます。ブランドものに比べるとノーブランドの方が陶磁器買取の際に査定額が低くなりがちです。しかし、名前が知られているからといってブランドものがすべて高額査定されるわけではありません。
例えば、同じ作家による作品でも作られた数が少なく貴重なものほど高値で買い取ってもらえます。査定基準は主に、陶磁器そのものの状態、そして箱や付属品、証明書の有無です。陶磁器のお手入れは難しく、力を入れたり硬めの布を使ったりするだけで表面に傷がついてしまいます。日常使いしている陶磁器も、コレクションとして保管している陶磁器も、お手入れする際はやわらかな布で優しく拭く程度にしましょう。
また、ノーブランドの陶磁器もきれいな状態であれば売却できる可能性があるので、ブランドものと同じように丁寧に扱うのがおすすめです。売りたいと思ったタイミングで買い取ってもらうこともポイント。箱や説明書、証明書などの付属物を含めて、陶磁器が劣化したり破損したりしていないことが査定に響きます。ブランドものであっても、陶磁器の需要や買取相場が急激に変わることはありませんが、できるだけ早く売却した方が買い取ってもらいやすいです。
陶磁器買取では、買取店選びも重要なポイントです。古美術や骨董品の中でも陶磁器はさまざまな方法で売却しやすいものですが、やはり陶磁器本来の価値を理解している陶磁器買取専門店や査定士、鑑定士に査定してもらうのがよいでしょう。一見それほど貴重な陶磁器に見えなくても、知る人ぞ知る一品であるかもしれません。陶磁器買取の実績が豊富な国立堂では、大切なお品を持ち運ぶ必要のない出張買取にも対応しています。引っ越しや遺品整理などで出てきた陶磁器を、できるだけ高く売りたいと考えている方はぜひ一度ご相談ください。
また、陶磁器買取の出張エリアは関東やその周辺地域となっております。その他の地域でも可能な限りお伺いしますので、まずはお問い合わせください。